江戸時代の農民・町人も苗字は持っていた

家系図 ルーツ

第17

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1.家系図ニュース~今月は瀬戸内海の島にご先祖様探しに行ってきます
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こんにちは、行政書士の丸山学です。

私の方は、相変わらず家系図作成のための調査に明け暮れる日々です。
戸籍取得の他は、主に「都内で出来る文献調査」と「現地調査」に大別されます。現地調査では、現地にしかない文献・古文書の閲覧、お寺や神社の記録の閲覧、お墓の拓本取り、郷土史に詳しい方との面談などを行ないます。

他に手がかりがない場合は、現地でお墓探しなどを行なうこともありますが、あまり効率の良い調査とはいえません。やはり前もって手がかりを集め、アポイントを取って成果が上がる可能性を高めないといけません。

今週は『400年コース』の案件のため奈良県で現地調査を行ないます。お寺での調査と本家でのインタビューが中心になります。今月はその他に、瀬戸内海のある島での現地調査があります(こちらは『200年コース』の案件です)。島ですから飛行機などは使えず、船で現地入りすることになります。気分は金田一耕助といったところです‥(笑)


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当事務所では「人権」については充分な配慮をして家系調査を行なっています。人権侵害に当たるような調査、他人の身元調査は受け兼ねますのでご了承ください。


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2.江戸時代の農民・町人も苗字は持っていた
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当メルマガの読者であれば、ご自身の苗字に関心を持ち、いわゆる姓氏(苗字)辞典のようなものを読まれた方も多いのではないかと思われます。

江戸時代に武士をやっていた家であれば、代々苗字があった訳で、そうした姓氏辞典である程度の出自が分かるかもしれないが、農民や町人(商人・職人)だった場合には江戸時代は苗字は無くて、明治になって地名などから適当に付けたのだから姓氏辞典の出自は参考にならないのではないか?と、考えた方も多いと思います。

しかし、近年の研究では、農民でも苗字を持っていて、それをきちんと認識していた割合は結構高い~と、言われるようになってきました。

実際、私がご依頼をいただいた各家のご先祖様調査をしてみますと、農民であった家からも苗字を記載した古文書が出てきます。公の行政文書(たとえば、宗門人別帳、役所への陳情書など)には、はばかって苗字は書きませんでしたが、内々の契約書類などには苗字が書かれているものがあります。

たとえば、分家をする際に本家と分家の間で交わす契約書の中に苗字や家紋を譲るという内容があったりもします。どれくらいの家が江戸時代中に自家の苗字を認識していたのか?それは残念ながら不明です。確かに自家の苗字を認識していなくて、明治になって強制的に苗字を名乗らせられることになった際に「カッコいいからこの苗字を選んだ」「仕えていた家の苗字を貰った」「住んでいる地域の名前をそのまま付けた」というケースも多分にあったことは事実ですが、それはそれで調べていくと分かったりもします。

まずは、江戸時代に農民であっても町人であっても現在の苗字は江戸時代以前から名乗っていた可能性は高いと考え、姓氏辞典なども参考にして考えていくと良いと思います。

以下に主な姓氏(苗字)辞典を挙げておきます。

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