何の手がかりもない先祖探しの場合~実践編~

家系図 ルーツ

第47

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1.家系図ニュース~産経新聞に記事として載りました
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こんにちは、行政書士の丸山学です。

今週の火曜日(8月25日)、産経新聞の文化面に私の家系図作成の話が記事として載りました。今、家系図を作る人が増えているという内容です。私の写真も大きく掲載されていて恥ずかしい限りでした。但し、実物はもう少し男前の筈なのですが…(笑)

この日の朝、日本テレビ系の朝の番組『ズームイン!!』内でもこの記事が取り上げられたようなのですが、私は全く見ていませんでした。どんな感じだったのでしょうかね。

ところで、この記事がきっかけで当日はラジオ局やテレビ局から別途取材の申し込みがきました。宣伝という意味では有難いのですが、実情としては現地調査を含む家系図作成サービスは予約待ちが増えてしまいまして、これ以上宣伝をしていただいても対処できなくなっています。

ただ、家系図というものを世の中に認知してもらうという意味では有益だと思いますので、業務に支障をきたさないレベルでは取材はお受けしていこうと考えています。


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◆家系図作成サービス
調査範囲を戸籍取得だけに限るリーズナブルなコース
⇒ https://www.5senzo.net/60.html
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戸籍を超えて徹底的に文献調査・現地調査も行うコース
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◆書籍『家系図を作って先祖を1000年たどる技術』(丸山学 著)
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当事務所では「人権」については充分な配慮をして家系調査を行なっています。人権侵害に当たるような調査、他人の身元調査は受け兼ねますのでご了承ください。


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2.何の手がかりもない先祖探しの場合~実践編
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さて、上記のとおりマスコミ取材などを受けつつも日々のご先祖探しの仕事は実に地味な作業の積み重ねです。そんな地味な作業のなかでも今日は、当メルマガの第37号に書きました、 『何の手がかりもない先祖探しの場合』…という記事の続報を書かせていただこうと思います。

まず、その時の記事を読み返していただきたいのですが↓
https://www.5senzo.net/737.html

簡単に概略をお伝えいたしますと、これは「200年たどるコース」の案件で、ご依頼人様の意向に従って「家」ではなく「血筋」で戸籍のご先祖をたどりました。 その結果、最古の戸籍(正確には除籍)の戸主の人物欄に書かれた「○○郡○○村 吉田半兵衛弟藤吉二男 養子として入籍」という記載が唯一の手がかりとなりました。(名前は仮名です)

つまり、この案件で戸籍の範囲を超えたご先祖調査を行うにあたっての手がかりは、
・○○郡○○村という村名(番地等は分からない)
・吉田藤吉という父親がいる(生年、死亡年月日は不明)
・吉田半兵衛という兄がいる(生年、死亡年月日は不明)
…というだけです。

菩提寺も、家紋も何もかも不明です。そのような状況のなか、第37号のメルマガ内で私は次のように書いています。


『さて、今回私がまず手始めに行うのが「現地周辺の同姓の家に宛てて手紙を書く」「現地周辺のお寺に宛てて手紙を書く」…という二点です』

そして、書いたとおり実際に同姓のお宅(5軒ほどありました)と近隣のお寺(やはり5軒)に手紙を差し出しました。これで何らかのヒントが得られることも多いので、まあ楽天的に返信を待ちました。

しかし、一か月経っても何の音沙汰もありません。 あれ?何か問題があって手紙が届いていないのかなと思って記録を確認しましたが確かに配達はされているようです。

そのうち、一軒のお寺から返事が来ました。当寺の檀家ではないようです~と、一行だけの返事でした。さすがに少し焦り始めました。

そこで、その地域の郷土史を図書館で読みました。そこで分かった事実は、その村の古文書はほとんど現存していないという事でした。そして、公的な機関にも可能な限り問い合わせてみましたが、確かにその○○郡○○村の古文書は全く所蔵されていないし、どこにあるのか聞いたこともないというお返事ばかりでした(たぶん、個人宅にも無いと思いますとの事でした)。

元々手がかりは皆無。
同姓の方からも、お寺からも情報は全くいただけない。
宗門人別帳や検地帳といった古文書は、そもそも現存していない。

う~ん、本当に困りました。ところが、複数の公的機関に必死にお願いしていたのが功を奏したようで、ある行政機関の方が「最近、その地域のことを記録した冊子が作られたようだ」「その冊子は明治初期に刊行された『○○村誌』という記録を元に歴史的なことを記述したらしい」という情報を寄せてくださいました。

さらにその方が、その○○村(現在は某市の字名になっています)の依頼人様と同姓の家に連絡をしてくださり色々と聞いてくださいました。それによると、その○○家(←伏せ字ばかりで恐縮ですが、依頼人様の姓)は江戸時代後期に庄屋を務めたこともある名家とのことでした。

地域の同姓の家々でも、実は私が差し出した手紙を真剣に読んでくださり、お互いに集まって話し合ってくださったそうですが、有益な情報が無いのでまだ返信もしていなかったという事も教えてくださいました。

何だか、全く何も手がかりが無かったところから、いつの間にか情報が集まってきました。その『○○村誌』を閲覧できれば、色々なことが分かりそうです。何しろ明治初期に発刊されたもので村の歴史のことを書いているのでしょうから、江戸時代のその村のことも当然に分かる筈です。

その『○○村誌』はどこに所蔵されているのでしょうか?と、勢い込んで尋ねたところ「市役所、某大学、地域の3か所で所蔵されていることは確認しました。市役所の情報公開係のところで請求して見るのがいちばん早いと思います。…ただ、その一部を活字化したものがあるようなので、今度、私が取ってきてコピーをお送りしますよ」と、おっしゃっていただけました。

今日、そのコピーが届きました(感謝以外の何物でもありません!)。これからじっくり読んでいくところです。もちろん、そのコピーは抜粋版ですので最終的には現地で全てを閲覧しなくてはなりませんが、本当に嬉しい展開です。

さて、無事に戸籍で分かる範囲を超えてご先祖様のお名前を明らかにすることが出来るのでしょうか?この続きは別途、報告させていただきます。