活字化された史料の「誤読」に注意!

家系図 ルーツ

第59

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1.家系図ニュース~イオングループの会員誌『mom』の取材を受ける
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こんにちは、行政書士の丸山学です。

本日は、イオングループの会員誌『mom』の取材を受けました。テーマはもちろん家系図についてです。イオングループ店舗のメインユーザーである主婦層向けの会員誌であり非売品の雑誌ですが、発行部数は数十万部あるようです。その会員誌の中のトレンドを紹介するコーナーで取り上げてもらえる予定です。

う~ん、それにしても主婦層をターゲットにした雑誌に取り上げられる事になろうとは意外です。でも、確かに最近、家系図作成をご依頼される方の中に主婦の方も増えているのは事実です。男女問わず、やはり自身の先祖については気になるようです。

取材といえば、先日はまったく趣のことなる週刊マンガ雑誌に掲載される記事の取材を受けました。今、TBS系の日曜劇場(日曜夜9時)で『特上カバチ!!』というドラマを放送しているのですが、このドラマの主人公は行政書士です。

その原作が講談社のマンガ誌『モーニング』に連載されていまして、そのマンガと連動するような形で「特上サムライ」という特色のある士業(行政書士、弁護士など)を取り上げるコーナーがあるらしく(←読んでいないので良く分かっていません)、4月発行の『モーニング』に私の記事が載る予定だとか。
 
…と、合い間に色々な仕事が入ってきますが、私の方は基本はご先祖様探しの調査
を行う日々です。


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2.活字化された史料の「誤読」に注意!
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さて、先日ある「200年たどるコース」の案件でちょっと面白い事がありました。その調査では事前に郷土史などもくまなく読み込んでいまして、その地域の古文書の情報が活字で掲載されていましたので、それらを全て写し取ったうえで現地調査に出かけました。

自身のご先祖様が居住していた地域の郷土史を読むと、そこに古文書が掲載されているケースもままあります。活字化されていると、難しい崩し字を読む必要もなく非常に楽なのですが、落とし穴もありますので注意が必要です。

今回の案件では、ある古文書に依頼人と同じ苗字の人物が記載されていました。それが郷土史に活字化されて掲載されていた訳です。

「右衛門」と、されていました。そして、今回、現地の行政機関に行き古文書のコピーを見ることが出来ました。そこに書かれていたのは「右衛門」ではなく「七衛門」でした。確かに字を見てみると「七」ではなく「右」のようにも見えてしまう感じではありますが、明らかに「七」でした。

古文書における崩し字の読み間違いは実は結構、あります。もちろん、郷土史を作る際は専門の方が読んでいますが、それでも膨大な量の読解を一定期間でこなさなければならず、一文字一文字を丁寧に検証するのは現実的にはなかなか難しいのだと思います。

また、崩し字の場合は書き手によっては癖が酷く判読が困難という場合もあります。「右」と「左」の読み違いなども多々あります。もちろん、そうした読み間違いがあっても郷土史としてはほとんど問題ない訳です。

しかし、こと「先祖探し」をやっている人間にとっては超重大問題となります。ですので、活字化されたものがあると便利なのは確かなので、それは大いに利用するのがよいと思いますが、「誤読」されていることも充分にあるのだと考えておいた方がよいと思います。

たとえば、その村の古文書(あるいは、その藩の分限帳)にご自身の先祖の名前があるか否かを探す際に、もし名前が見当たらなかったとしても「右」と「左」(つまり、清左衛門と清右衛門など)の違いとか、誤読されそうな字などのことも考慮してそういう目で再度、似た名前がないかを探しておくことも重要だということです。

「誤読」のせいで本来出会えるご先祖様に出会えなかったとしたら非常に残念ですので。

そして、やはり活字化されているものでも疑義があれば現地に行って古文書の原本やそのコピーで確認を取る必要があります。

さて、今月は遠方の現地調査の予定はまだ入っていませんが、複数の「400年たどるコース」で関東での日帰り調査や古文書探しが出てきそうです。「200年たどるコース」で東京のお寺の調査も一件あります。あまり遠方はなさそうではありますが、展開によっては熊本県の現地調査が入ってくるかもしれません!